教室沿革
このたび、横浜市立大学医学部に循環器内科学教室が発足しました。
横浜市立大学草創にまで遡ると、循環器内科学教室は、前身である循環器・腎臓・高血圧内科学教室(大学院医学研究科病態制御内科学:2017年~)ともども、横浜市立大学医学部内科学第2講座(第2内科学教室)に起源があります。
横浜市立大学医学部・内科学第2講座(第2内科学教室)は、1955年守一雄初代教授に始まり、1978年に日本高血圧学会を創立された、金子好宏第二代教授が1973年に教授に就任されました。1987年には、第三代教授として石井當男教授が就任されました。1998年就任の梅村敏第四代教授へと高血圧をはじめとした循環器病・腎臓病の臨床と研究の発展が引き継がれ、その在任中に循環器・腎臓内科学教室(病態制御内科学)となりました。2016年、現腎臓・高血圧内科学教室の田村功一教授に引き続いて、このたび主任教授として日比潔先生が就任され、循環器内科学教室が発足の運びとなりました。
教室概要
横浜市立大学循環器内科学教室は、横浜市立大学附属病院循環器内科、横浜市立大学附属市民総合医療センター(通称:市大センター病院)の両者が一体となって活動しています。神奈川県横浜市の循環器医療の中核であり、関連施設のほとんどは神奈川県内・横浜市内の公的、準公的病院を中心とする地域医療の中核病院で構成されています。そのため症例の多い内容の充実した研修ができます。横浜市立大学循環器内科出身者はこれら高度医療施設、地域中核医療施設において活躍するほか、多くの先輩方が地域医療の第一線で奮闘する多数の有為な人材を輩出してきています。
本教室の特徴の一つは、従来から民主的な運営をおこなってきたことにあります。
人事を含め、多くの重要事項は教室会議、運営委員会での話し合いや、全員に対するアンケートを元に決定され、年3~4回の全教室員による教室会議で承認され実行されています。
こうした会議は、原則としてどなたでも参加することができます。メンバーが働きやすく、学びやすい環境、やりがいある職場とするためのシステムが構築され、機能しています。
循環器内科学教室に所属する関連病院は、いずれも地域に密着した第一線の地域中核病院で、豊富で多彩な症例を経験することができます。後期研修の早い段階で、将来のキャリアの核心となる診療の実力を身につけることができます。明確な目標をもって努力を続けたい人に対しては、グループとして最大限のサポートを提供しています。これまでに、専門医・認定医の取得から、学位の取得、国内外の留学に至るまで、あらゆる希望に応えてきた実績があります。大志があり、その実現に努力を惜しまない人には、最大限の応援を送ります。横浜市立大学循環器内科学教室は、ここを訪れる人が、確固とした未来を切り開いていく上でベストな環境を提供することをお約束しています。百聞は一見に如かず。次代を担う、意欲溢れる皆さんを大いに歓迎いたします。
連携病院
神奈川県内の中核病院を重点的に連携病院としております。神奈川県・横浜市における唯一の公立医学部であり、これまでに公的病院からの循環器内科医師の招聘の依頼は多く、その要請をすべて満たすまでには至っておりません。
各連携病院の循環器内科部長は当教室出身者であり、臨床力、学問的業績、人格などを勘案して選出され赴任しており、それぞれの部長は後期研修の内容の充実や臨床力の向上、研究の指導など熱心に取り組んでおり、皆さんの卒後研修がよりよいものとなるよう毎日努力しています。
伝統的に神奈川県内の主力病院である公的病院(国公立)、準公的病院(赤十字社、済生会等)を循環器内科学教室連携病院としております。いずれも地域に密着した第一線の中核病院ですので、豊富で多彩な症例を経験することができます。
派遣にあたっては、循環器医療はチーム医療が特に必要な分野であること、また各医局員が個性を発揮し、診療のみならず多彩な研究にも力を注ぎ、有意義な情報発信ができる体制を確立することを目標とし、さらには過重労働にならぬよう配慮し、各病院の循環器内科の人員を最大限に配置し、拠点病院として各医師が十分活躍できるよう心がけています。
後期研修終了後の進路としては、基幹病院にて虚血性心疾患あるいは不整脈疾患の侵襲的循環器専門医として進むコース、心エコー図などの非侵襲的循環器専門医として進むコース、循環器疾患の基礎的研究者として邁進するコース、循環器病の専門家としてトレーニングされたことを生かしながら総合的内科専門医を実践するコース等があり、更にこれら各コースを深めた後開業医師として地域医療に専念する先輩も見られます。
神奈川県内には多数の本医局出身者がおりますので、地域医療をおこなう際も研修期間に培われる人間関係が大いに役に立たちます。
横浜市立大学循環器内科では皆様の入局(後期研修)を心からお待ちしております。